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離婚の意思-法律上の婚姻関係を解消する意思で足りるとした事例

★事案
昭和57年 最高裁(上告審)

太郎は、昭和47年7月に病で倒れ収入がなくなったので、生活保護を申請し、同年8月より生活扶助などを受給していた。しかし、妻花子には収入があったため、太郎は、昭和47年冬に福祉課担当者から指摘を受け、妻花子とは離婚をしていると言うものの、届けを出していないため離婚しているとは言えず不正受給になる旨を伝えられた。
そこで太郎は離婚届をだせば、不正受給を咎められず、また引き続き同額の生活扶助などを受給できると考え、昭和48年2月に離婚届けを提出した。
離婚届提出後も、花子は実質上太郎と夫婦であるものと思い、昭和48年9月に太郎が死亡した後も、太郎の債務を支払い、遺骨も引き取り法要も主宰した。
花子は太郎の死亡から約6年後に、検察官を被告とし、離婚無効確認の訴えを起こした。

★判決
一審では、花子の請求は棄却
控訴審では
「太郎と花子は、生活保護金の不正受給を逃れるため、法律上の婚姻関係を解消すべく離婚届を提出したのだが、両人の合意に基づいて提出したものであることには変わりないため、本件離婚が法律上の離婚意思を欠くものとして無効であるとはいえない」 として花子の控訴を棄却した。

上告審も、花子の上告を棄却した。

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