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精神病を原因とした離婚請求①:離婚を認めた事例

★事案
昭和45年・最高裁

太郎と花子は昭和30年に婚姻し、同年に長女が生まれた。
花子は人嫌いで、近所づきあいもなく、太郎の経営する店にも全く無関心で、従業員とも打ち解けず、協力が全くなかったため、離婚を考え、昭和32年に離婚調停を申し立てた。

以後、花子は実家に引き取られ、太郎と別居している。
昭和33年に花子は精神病になり入院したため、太郎は調停を取り下げた。

花子は昭和39年に禁治産宣告(心身喪失者を保護するために後見人をつけること)を受け、花子の父親が後見人に選任された。
花子は一時退院したが、昭和38年から再入院し、控訴審の口頭弁論終結時においても入院中である。
太郎は花子に対して、民法770条1項4号(配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき)に基づいて、花子の父親に対して、花子との離婚と長女の親権を求める本件訴訟を提起した。

★判決
太郎は花子の父親に対し、これまでの治療費を全額支払い、花子の父親もこれを異議なく受領し、かつ今後の花子の療養費も可能な範囲で太郎が支払うと表明している。
また、太郎と花子の間に生まれた長女は、太郎が出生当時から養育し続けている。よって、太郎が提起した、花子との離婚と長女の親権者になることを認める。

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